人気アイドルグループ「ももいろクローバー」の元メンバーで女優の早見あかりが初主演を飾った青春映画。人気作家の乙一が、別名義の中田永一として発表した原作小説を映画化した。
東日本大震災後も、栞(臼田あさ美)は茨城県日立市のプレス工場で夫(高橋洋)と共に働きながら、平凡だが満ち足りた日々を送っていた。だが、ある日、最愛の夫が作業中の事故に巻き込まれ、帰らぬ人となってしまう。その原因を作った新人の工(三浦貴大)は、一人になった栞にどれだけ憎まれようとも、ただひたすら許しを乞い続け……。
漁業と花街で栄えていたものの、今では寂れてしまった熊本県天草市・牛深町。名物のウツボを売って生計を立てる弓枝(大竹しのぶ)は、女友達であるスナックのママ・ゆり子(松田美由紀)、漁師の嫁・俊恵(西尾まり)と共に町の現状を嘆いていた。だが、男たちは九州男児のプライドを振りかざしては、働かずに酒を飲んでいるばかり。彼らに頼っていられないと、弓枝たちは築100年の元遊郭を利用し料亭や花街を復活させる計画を始動。離婚をきっかけに帰郷した春美(杉田かおる)も加わり、町おこしは進んでいくが……。
声優を目指して奮闘中の麦子(堀北真希)が、兄・憲男(松田龍平)と暮らすところに、かつて二人を捨てた母・彩子(余貴美子)が戻ってくるが、間もなく病のために、帰らぬ人となる。麦子は、納骨のため母がかつて青春を謳歌(おうか)した田舎を訪れると、町の人気者だった彩子に似ている麦子の登場に町の人々は活気づく。そんな彼らと交流するうちに、麦子は自分の知らない母の一面を垣間見ることになり……。
地方の村へと引っ越してきた少女スニ(パク・ボヨン)は、物陰から身を隠すようにして自分を見つめる謎めいた少年(ソン・ジュンギ)を発見。言葉を理解することができず、まるでオオカミのように振る舞う少年にチョルスと名付けたスニとその家族は、彼を居候させることに。食事の仕方から始まり、洋服の着方、文字の読み書きと、生活に必要なことを教えていくスニ。次第に彼女は、そのやり取りを経て閉ざしがちだった心が開いていくように。一方のチョルスは、誰かを愛するという生まれて初めての感情に戸惑う。
「彼女を見ればわかること」「美しい人」のロドリゴ・ガルシア監督が、自由を得るために男性として生きなければならなかったひとりの女性の姿を描いたドラマ。
実際の刑務所を舞台に本物の服役囚たちを起用し、シェイクスピアの戯曲「ジュリアス・シーザー」を演じることで起こる囚人たちの変化を描き出していく。
昆虫でも植物でも、人間でもない奇妙な生き物、こびと。空想でも幻覚でもなく、どこかにきっと存在するのだ。桃園などに生息し、桃の糖分を栄養源に活しているカクレモモジリ。薬草を好み、公園などに生息しているバイブスマダラ。牧場に生息し、牛のチチが養分のシボリオオチチ。山に住み、人間の声や大きな音を嫌うヤマビコビト。そんなこびとたちの生態をひもといていく。
ドキュメンタリー「愛しきソナ」で知られる在日コリアン2世のヤン・ヨンヒ監督が、自らの体験を題材に、国家の分断によって離れ離れになった家族が傷つきながらもたくましく生きていく姿を描いたドラマ。
バレエダンサーを夢見て、毎年ユース・アメリカ・グランプリには世界中から5,000人を超える応募者がが殺到。各地での厳しい予選を勝ち抜いたわずか2、300人ほどが、ニューヨークでの最終選考に進める。踊ることが大好きなアランや、彼の友人でイスラエル出身のガヤ、シエラレオネ生まれのミケーレらはファイナルでの入賞のために努力を重ねていた。
1616年、暴君の悪名高き朝鮮第15代王の光海君(イ・ビョンホン)は権力争いの渦中にあり、常に暗殺の危機にさらされていた。そんな折、彼とそっくりの容姿を持つ道化師ハソン(イ・ビョンホン)が王の影武者として宮中に上がることになる。重臣たちは、何とかして身分の低い平民であるハソンを王に仕立て上げようと画策するが……。
東日本大震災の発生直後。定年まで葬儀関係の仕事に就いていた相葉常夫(西田敏行)は、仕事柄遺体に接する機会が多かったことから、遺体安置所でボランティアとして働くことになる。一人一人の遺体に優しく話し掛ける相葉の姿を見て、膨大な遺体に当初は戸惑っていた市職員たちも、一人でも多く遺族のもとに帰してあげたいと奮闘し続ける。
日本最北の島で小学校教師をしていた川島はる(吉永小百合)は、ある事故をきっかけに島から出て行ってしまう。それから20年後、東京の図書館で働いていた彼女は、教え子の一人が事件を起こしたことに疑問を抱き、かつての自分が受け持っていた生徒たちに会うため北海道へ向かう。恩師と再会した教え子たちは、それぞれに抱える複雑で苦しい胸中を明かす。
宙返りと草笛が得意なタヌキのハルは人間の赤ちゃんを拾い、人間の母親に化けて、赤ちゃんをパルと名付け大事に育てていた。そんなある日、有名な音楽家がパルの笛の才能を見抜く。都会で音楽を学ぶことになったパルを見送った後、ハルは人間の姿のまま森で暮らしていたが、ある出来事によって突然姿を消してしまう。そして、フルートの演奏家になったパルが森に帰ると、考えてもみなかった奇跡が起き……。
白亜紀の朝鮮半島。森の王様と呼ばれるタルボサウルス一家の末っ子として生まれ、幸せに暮らしていたパッチ。しかし、そこに現われた赤いティラノサウルスのレックスによって、母親と兄弟たちを殺されてしまう。たった一頭だけ残され、テリジノサウルスやヘナミクヌスといったどう猛な恐竜たちがひしめく中を生き抜き、たくましく成長したパッチ。メスのプルヌと運命的な出会いを果たし、やっと穏やかな生活を送ることができると思ったのもつかの間、あのレックスが再び現われる。さらに、地殻変動によって火山が一斉に噴火し始め……。
長崎にある「恵の丘長崎原爆ホーム」は被爆高齢者のための特別養護老人ホームだ。そこでは訪れる小中高生に被爆の体験を語り継ぐという目的で、年に数度だけ被爆体験を題材にした劇を上演している。彼らの生活や劇からは、核兵器の恐怖や犠牲者の体や心の痛みといった被爆者の苦悩が浮かび上がる。
ナミ(ユ・ホジョン)は夫と高校生の娘に恵まれ、主婦として平凡だが幸福な毎日を送っていた。そんなある日、彼女は母の入院先の病院で高校時代の親友チュナ(チン・ヒギョン)と思わぬ再会を果たす。25年ぶりに再会した友人はガンに侵され、余命2か月と宣告されていた。チュナの最後の願いはかつての仲間たちと会うことだった。
2003年5月9日、鹿児島内之浦宇宙空間観測所。小惑星探査機「はやぶさ」を搭載したM-Vロケットが発射された。緊張の面持ちで見守っていたプロジェクトマネージャーの山口教授(渡辺謙)は、さまざまな思いを巡らせながら、これからスタートする壮大なプロジェクトに対し、決意を新たにしていた。そして2005年、小惑星「イトカワ」の姿をとらえたはやぶさはタッチ・ダウンに成功するも、化学エンジンの不良、姿勢制御が不能に陥るなどのトラブルに見舞われてしまう。
映画「フラガール」(2006)で誕生秘話が描かれたことでも知られる福島県いわき市のレジャー施設「スパリゾートハワイアンズ」が、2011年3月11日の東日本大震災を受け、46年ぶりにフラガールたちの全国キャラバンを敢行。その行方を追ったドキュメンタリー。
「ディープ・ブルー」「アース」の英BBC製作によるネイチャードキュメンタリー。撮影日数3000日、総製作費35億円を投じ、地球の全大陸、陸・海・空に住む多種多様の生物がそれぞれの命をつないでいく様子を、最新のカメラシステムを用いて動物と同じ目線で撮影。
中学野球の天才投手だったミョンジェ(チャン・ギボム)は、聴覚を失って野球の道を断念し、ろう学校のソンシム学校高等部へ。一方、プロ野球界最高の投手だったキム・サンナム(チョン・ジェヨン)は飲酒による暴行事件を起こし、球界追放の危機に直面。名誉挽回(ばんかい)の機会として、ソンシム学校高等部野球部の臨時コーチに任命される
若くして政治家となったウィルバーフォース(ヨアン・グリフィズ)と、彼と同じ志を持つ友人のピット(ベネディクト・カンバーバッチ)。イギリスの主収入源である奴隷貿易に心を痛め、現状を打ち破るべく闘う2人だったが、想像以上の苦戦を強いられるウィルバーフォースを支えていたのは、師が作詞をした「アメイジング・グレイス」だった。
英女流作家エリザベス・テイラーの小説を、英ベテラン女優ジョーン・プロウライトと「わたしの可愛い人 シェリ」のルパート・フレンド主演で映画化。
ある年の正月。東京郊外に位置するまほろ市で便利屋を営む多田(瑛太)のもとに、ひょんなことから同級生の行天(松田龍平)が転がり込んでくる。自称コロンビア人の娼婦(しょうふ)ルル(片岡礼子)やヤバいアルバイトに手を出す小学生の由良(横山幸汰)など、二人は便利屋稼業を通して奇妙な客たちの人生に深くかかわっていく。
全校生徒が、街から転校して来た小山夏紀を入れてもわずか5人しかいない村川村の小学校に通う、夏紀、周、康二、倫子、清は、行方不明になったうさぎのぴょん吉を探すために裏山へ。5人は、巨大なミステリーサークルとケガをした一匹の犬に出遭うが、それは犬ではなく、惑星プラネット・ワンからやって来た宇宙人だっだ。
東京での結婚式を目前に控えたみゆき(田中美里)は、交通事故でケガをした婚約者の母親のため、震災の傷あとが残る能登へ向かう。都会と異なる田舎の生活、厳しい姑・松子(泉ピン子)の態度に戸惑うみゆきは、東京に帰ろうかと悩む。しかし、地震で被災しながらも懸命に生きる人々の姿に心を打たれた彼女は、あることを思いつき……。
数々の一流ファッション誌の表紙を飾った世界的トップモデル、ワリス・ディリーの自伝「砂漠の女ディリー」をワリス本人による監修のもと映画化。